06限りなく続く、


ゼロの言う正義ってなんだろう、でも自分の言う正義もどういうものだろう。その自問はスザクを自身を追い詰めた。触れてはいけない何かにうっかり触ってしまったような危機感。嫌な気持ちだ。やっぱりゼロは好きになれないな。ルルーシュが気に入ってるっていうのも嬉しくない。
ルルーシュはスザクの最優先事項だ。彼の大事なものは自分も大事にしたいとは思うけれどこればかりは賛同できないな。彼の判断基準も行動理念も至極シンプルで分かりやすい。ナナリーと自分に害があるか否か。彼の言う最大の害はブリタニア。それを壊すというゼロは彼のヒーローにもなりうる存在なのだろう。冗談じゃない、はき捨てるようにそう思う。冗談じゃない。いきなり現れたお前なんかに彼を渡してなるもんか。七年間、彼の世界を護ろうとあがき続けた自分をあっさりと追い越していくようなそんな真似。
スザクはルルーシュを愛している。だからゼロの手を取らない。彼を憎み、羨望している。