慣れた手つきで淹れられてゆく人数分の紅茶に満足そうに頷くミレイに、ルルーシュは怪訝な顔をしている。
(こんなもんに何か面白いことでもありますか)(ええありますとも)
満足げな顔を崩さずもう一度頷けば無言の会話は意外に成立するらしい。ミレイの首肯を正確に受け取ったルルーシュが今度は首をかしげてその「面白いこと」を捜そうとでもいう風に自分の手付きを確認し始めた。
いやいや面白いのは手付きじゃなくてルルちゃん本人なんだけどね!まさかあのドンくさくて(と、言ってしまうのは可哀想かもしれないけれど彼は本当にドンくさい)世間知らずな皇子様だったルルーシュがこんなに手際よく紅茶を淹れられるようになるなんてお姉さん感動も一入ですよ!聞いたところによれば彼は一通り家事をマスターしたらしい。いつでもお嫁にいけるんですよ。と、どこか誇らしげに言った彼の可愛い妹を思い出してついつい微笑んでしまえば目ざとい彼からすぐにチェックが入る。


「思い出し笑いはエロイですよ」


だからその元皇子の台詞とは思えない俗っぽさがウけるんだってば!堪えきれず噴出せば今度こそルルーシュが呆れた風を隠さずため息を吐いた。











あなたは
庭の