だからなんでこの人は懲りないんだろう。セシルに胸倉をつかまれ画面から消えたロイドに何度目になるか分からないため息を吐く。
ごめんなさい、だなんて言えるのならば失言なんてしなければ良いのに。この人ホントはわざとやってるんじゃないだろうか。ありえそうで嫌だなぁ。
そりゃあ人の趣味に口を出す気はないけれど見ているこちらに疑問を抱かせるようなのは正直どうなんだろう。


こんなに直球ではないけれど、そのことを直接彼に問うたことがある。貴方何がしたいんですか?ストレート!それまでの話題とはまったく関連の無いそれを受けた彼は一瞬虚を付かれた様な顔をしてそのあと楽しそうにニヤリと笑っただけだった。
そういう笑い方が似合うやつは碌なやつじゃないんだ!いつだったか腹立たしげに話していた幼馴染の言葉を信じるのならこの人は信用するに値しない自分物だろう。けれども今はスザクの立場がそれを許さない。彼を信じなければ自分は死ぬ。そういう意味では彼の暴走をちょっとやり方はアレでも止めてくれる人が居るって言うのは良いことなのかもしれない。やり方は、アレ、だが。


今だって再び画面前に現れたロイドの顔には可哀想に!見事な痣ができていて頬には絆創膏が張られている。それにどう反応して良いのか初めの頃は迷ったが今は無視するのが一番だと悟った。だってその怪我の手当てを他でもないセシル自身がしてあげているんだから自分が口を出す問題ではないのだろう。偶然その光景を見たとき幸せそうだなぁなんて和んでしまった。不覚だった。


(マゾヒストと同性愛者ってどっちがマトモかな)


ぼんやり考えた頭に浮かんできたのは幼馴染の怒った顔で。
ごめんなさい。どうせ僕も同類なんです。













に狂った大莫迦者